家事が大変なADHDの主婦/妻
公開日:
8:02
ADHD
とかく家事というものは、あれこれと煩雑なもので、苦手な人も多いのではないでしょうか。
同時に並行していくつもの作業をこなさなければならないですし、段取りというか、見通しをもった行動が求められます。
主婦が一日のうちにやるタスクをひとつひとつ書き出したとしたら、膨大な数になるのではないでしょうか。
記憶しておかなきゃならないことだって大変なものです。
こうしたことを行なう能力を、「実行機能」と呼んだりします。
密かに多いADHDで悩む主婦|朝日新聞
では「サチコさん」という架空の事例が取り上げられて、ADHDがいかに主婦業を困難にするかということが描かれていました。
実は、サチコさんは家に帰るのが嫌でしょうがありません。家が、汚いのです。
玄関には10足以上の靴が常に並べっぱなしになっています。傘立てには、大量のビニール傘があり、そのうちいくつかは壊れています。玄関の靴箱の上には、「いつか見るはず」の未開封のダイレクトメールが、チラシや重要そうな手紙と共に山積みになっています。リビングでは、子ども達がゲームに熱中していました。おなかがすいたのでしょう。床にはスナック菓子の殻が散らかっています。ソファの上は、ずいぶん前から「アイロンをかけるつもり」のシャツや、片方失くしたままの靴下、「時間ができたらボタンをつける予定」の服などに占領されています。台所には、朝ご飯の食器がそのまま残り、脱衣所は洗濯機に入りきらない大量の洗濯物であふれています。サチコさんは、掃除も洗濯も料理も大の苦手なのです。
いわゆる「汚部屋」ですね。
こういう家庭、けっこうあるのではないでしょうか。
ADHDの特徴として、次の3つが挙げられています。
①注意の持続困難: 集中し続けることが難しい。すぐに他に気がそれてしまうので、ひとつのことをやり遂げるのが難しい。
②多動性: じっとしていられない。疲れるほど活動してしまう。
③衝動性: 思いつきやその場の感情でぱっと動いてしまう。計画立てることが苦手。
②の多動性があまり出ずに、不注意だけが目立つと「注意欠陥障害(ADD)」と言われます。
段取りや同時並行的な課題処理が必要な家事労働を遂行するにあたって、こうしたADHDの特徴がいかに障害となるか、ということはこれまであまり取り上げられてこなかったのではないでしょうか。
Yahoo!知恵袋には、次のような質問が投稿されていました。
こちらは夫からの質問。
ADHDと思われる妻の対応について質問です。専業主婦です。小6、小4、5歳の子どもがいます。5歳の子どもと家にいます。時間の見通しを持ったり、物事の段取りを考えたり、一度に二つのことがあまりできなかったりで家事が苦手です。洗濯物はいつも滞り、食器の洗い物は足元まで置いてます。晩御飯は21時を過ぎることもあります。出かける時携帯や財布を忘れることも度々です。料理しながら洗濯機や食洗機かければいいのに、と言っても自分のやり方があり聞き入れません。
といったような、ADHDと考えられる特徴がたくさん挙げられており、「どのように受診を勧めましたか?またそこでADHDと診断された場合、薬などの処方で症状は改善されましたか?」と問いかけられています。
いくつか回答がありましたが、なかには「劇的に悪くなったときの離婚の準備や対策を考えていてください」などというものもあったり・・・。
こちらは主婦の質問。
自分がADHDだと思う主婦です。家事も仕事もこなすにはどうしたら良いですか?ずっと悩んで来た事が、ADHDだという事が最近わかって来ました。特に病院等にはかかっていません。悩んでいた時、本屋さんの片付けの本棚にあったADHDの人向けのを読んだら、こんなに当てはまるのか!と疑う程自分が該当していました。
ということで、日常生活にかなりの支障が出て悩んでおられる様子。
以下、TwitterからADHDの人々が工夫していることなど。